「モノクロームの欠片」 - グループ展

2020年6月6日、7日、13日、14日  |  Azumateiproject, Tokyo

本展は4月11日からの開催を予定していましたが、コロナ禍の影響を考慮し当初の予定と大幅に会期を変更しました。

無色透明の酒には、豊かな色彩の世界へと導く魔法がかけられていて、良質な振動が感情を揺さぶり色彩を帯びながら時間を包み込んでゆく。

網膜に捉えることはできない色彩が、たしかに我々の生活に彩りをもたせている。

   一方で、幾千幾万の色彩に囲まれた我々の日常は、昼夜を問わず止まることなく解像度を増していき、その差異への知覚や選別、欲求は無自覚に際限なく更新され続け、快適さと引き換えに豊さを忘却の彼方におしやっているようだ。胸に湧きあがる煌きは、日常で眼にする無数の色彩と重なって、うつろいながら色褪せて澱のように沈むものとなり、輝きを増しながら変容してゆくものとなり、または、泡が弾けるように消えゆくものとなる。

   溢れかえる色彩をうつす視細胞を色眼鏡で覗いたとしたら、それまで見抜けていた物事を捉える事ができないかもしれない。しかし、今まで見過ごしていたであろう、色褪せてしまっていた色彩を再び拾い上げることが可能にもなるはずだ。

今展の作家は、紙、鉛筆や木炭、石などの素材を用いて、モノクローム[ギリシャ語のモノ(単一の)クロモス(色彩)を語源とする]で制作された作品を展示する予定だ。また、前後期展の間に作品をすべて入れ替え、今のシビアな状況下において我々芸術家がどのように思考し、提示するのかを実践する場としたい。 (東亭順)

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